副鼻腔炎に悩まされている人にはおそらく説明不要ですが、この病気は、頭蓋骨の中にある空洞の中に、膿がたまり、頭痛などの困った症状を引き起こすとされています。
これが慢性化すると数か月から半年超にわたり、耳鼻科に通い延々と毎日薬を飲み続けることになります。
そもそもなぜなかなか治らないのか?
これについての私の簡単な理解は下記の通りです。
副鼻腔炎の原因となっている膿は、頭蓋骨の中で細菌がコロニーを作って「バイオフィルム」という状態にあります。バイオフィルムとは、一番身近には、お風呂や洗面所を掃除しているときに見かける、あの「ヌルヌル」のことです。
細菌の塊がヌルヌルしたバイオフィルムになると、構造が強化されあらゆる薬品が効きにくくなることが科学的に分かっています。
より身近には、洗面所のヌルヌルを掃除するのに、洗剤をちょっとかけたくらいでは全く効かず、タワシで物理的にこそぎ落としたほうがキレイになるというのは誰しもわかると思います。
洗面所のヌルヌルを副鼻腔炎に置き換えて考えるとどうなるか?
副鼻腔炎と診断されて、耳鼻科でもらう数種の薬のうちメインとなる抗菌剤(=抗生物質)は、口から飲んだ後で腸から吸収されて全身にまわり、わずかに副鼻腔炎の膿の近くの血管を通ったもののみが少し効くのみという状態のはずです。
(このため副鼻腔炎のために毎日、抗生物質を飲んでいると全身にいつも抗生物質が回っていることになり、これを証明するように足の指にあったはずの水虫が消えてなくなります。)
つまり、飲み薬の効果は、バイオフィルムに対して、直接洗剤をかけるよりもさらに弱いはずです。
これに対してタワシにあたるものは、耳鼻科の先生がされる直接施術です。(薬を出すのみで特になにも施術しない先生もおられます)
耳鼻科の施術では専用の機器が鼻の中に入り込み、マイクロスコープでピンク色の体内に一部白色に変わっている患部を眺め、直接薬を塗ってもらえます。そして、その後、数時間は比較的に快適ですが、翌朝には元にもどってしまいます。
「患部に直接薬をぬるということを自分でできないのか?」
痛む頭が仕事に支障をきたしていた当時転職したばかりの私は
「このままではクビになってしまう」と悩んでいました。
そして追い詰められた私は、ある日、自己流で患部を直接たたく方法をはじめ、これによって副鼻腔炎から脱出することができました。